カレーのヒント

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カレーのヒント 050:カレーの教室

たとえば、車とドライブについて考えてみる。

車が好きな人が必ずしもドライブが好きとは限らない。ほしい車があって手に入れたいけれど、ガレージで磨いて眺めてみたり、町へ出て誰かに見られたりすることに喜びを感じる人がそのパターンだ。

ドライブが好きな人が必ずしも車が好きとも限らない。車にはそれほどこだわらない。でもドライブすること自体が好きだから、機会があったら運転したいし、オートマよりもマニュアル

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カレーのヒント 049:学ぶ→身につく→実践する

友人から、ダウンタウン・松本人志のツイッターに「メソッド」という言葉が出てきた、と連絡があった。昨年の著書『スパイスカレーを作る』で、カレーメソッドとスパイスメソッドを公開したからだと思う。こんなツイートだ。

なんてことない会話の中でカッコ良く【メソッド】ってサラッと言ってみたいが顔が赤くなりそうで不安。
 
顔が赤くなることもなくメソッドを多用した本を出版した僕は、このツイートを読んでほんの

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カレーのヒント 048:まぼろしの名店と再会

もし、「MURA」の中村さんに再会できたら、世通し語り合いたいことがある。カレーにおける香りの多様性について、またそのアプローチの自由度について。自由が丘にあったカレーと紅茶の店「MURA」。蔦の絡まる一軒家に入ると、そこは決して広くはないが天井が高く、すばらしく素敵な空間だった。
 シンプルなキーマカレーが定番だった。ライスの中央にひき肉のカレーが盛られ、さらにそのど真ん中に色とりどりの何かが添

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カレーのヒント 047:惜しみなく披露する奥義

その昔、つくったカレー本「まぼろしカレー」が年月を経て出版社を変えて蘇った。当時、この本を一緒に作った編集者が復刻も手掛けてくれたのだが、最終段階で彼から意外な話があった。帯に入れる言葉をどうするか、についてだ。

「香鈴亭をやっていた北川さんがアマゾンのレビューに書いてくれている言葉を掲載したいんですが、いかがですか?」

僕は何を言っているのか意味がわからなかった。だいぶ前から僕はアマゾンの自

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カレーのヒント 046:ハーブカレー HERB CURRY 宣言!?

そろそろ「ハーブカレーでいこう」と思う。

今年に入ってから新刊(そろそろ発売かな?)の撮影で、タイカレーを5種類か6種類くらい作った。半分は市販のペーストを使い、もう半分はペーストから手作りした。すごくおいしい。しかも、超簡単。これは素晴らしい! 改めてそう思った。

いままでタイ料理にはそれなりに興味があった。タイへは過去に10回くらいは訪れているし、タイでカレーもたくさん食べている。でも、カ

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カレーのヒント 045:イートミー出版の窮屈なモノ作り

10数年前にイートミー出版という自主制作レーベルを立ち上げたのは、「何よりもモノ作りを大事にしたい」という考えからだ。時代が変わればツールやサービス、メディアは変わる。ただ「発信の仕方や場所」がどうなろうとも「モノを作ること」は普遍的なことだと思った。だからそれを訓練し続ける場所が欲しかった。

たぶん、そこが発端だったから、イートミー出版では、以前も今も非常に窮屈なモノ作りを自分に強いている。具

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カレーのヒント 044:紙じゃないと書けないのだ

『インド即興料理旅行2020 ~チャローインディア~ 煮込み編』の執筆がラストスパートに差し掛かっている。

まいどのことだけれど、まずPCに5万字ほどの原稿を書きなぐる。その後、何度も何度も読み直して修正を加えていき、加筆修正のうえ、最終的に4万5000字ほどに収斂するのが僕のやり方だ。今回のその方法を取ったのだけれど、どれだけ読み直しても修正する手があまり動かない。

結果、目がPCモニター上

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カレーのヒント 043:新刊・献本・挨拶・状

確か今日か明日あたり?に今年の新刊『スパイスカレードリル』が発売される。
著者献本分というのが20冊程度あるので、各種グループで一緒に活動している仲間たちに送ることにしている。が、少し距離のある人も含めてまとめて送るため、挨拶状はちょっと硬い文章になる。
この文章を書いているときにいつも思うのは、本書を説明するなら「まえがき」や「あとがき」にある通りなんだよな、ということ。とはいえ、意外とまえがき

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カレーのヒント 042:さよならクロニクル

10年くらい前のことだろうか。
三軒茶屋にときどき行っていたBARがあった。そのマスターから、こんなことを言われた。
「水野君はカレーのOSを作ったんだ、と僕は思う」
マスターは、日本のインターネット黎明期に活躍した“その業界では有名な人”だったようで、すっかりそんな世界からは足を洗っていたようだけれど、彼なりの表現方法だったんだと思う。
当時の僕は何を言われているのかわからず、説明を求めた。する

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カレーのヒント 041:調理時間≒自由時間

「水野さんは、いつ寝ているんですか?」

これまで幾度となく質問されていることだ。
どうしてそんな疑問が出るのだろう? 僕は普段から、「忙しい」とは口にしないように気をつけているし、実際、たいして忙しくはない。でも、忙しい人だろうというイメージがあるのかもしれない。アウトプットがちょっと多めだから、なのだろうか。

「水野さんは、何人いるんですか?」

と言われたことも何度もある。
でも、本当に忙

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