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記事一覧
ジンケ・ブレッソンの世界カレー紀行
「ジンケさんの写真集をうちから出しませんか?」
思いがけない、とはこのことを言う。今年のはじめ(だったかな)、僕はとある出版社から依頼をいただいた。瞬時に嬉しさが体中を駆け巡り、深呼吸をして、気持ちをなんとか落ち着かせ、それからお断りの返事を書いた。
2021年の秋、僕はカレーの人を卒業して記録写真家になった。世界中のカレーとスパイスだけを専門的に記録する写真家である。あれから2年が経った。写真
カレーの旅014:インドのフルーツ
市場へ行くと、フルーツと野菜の境界線が判別しにくいものに出会います。判別する必要はないんですけれどね。いずれにせよ、いろんなものがそろそろおいしい季節になってきました。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅013:高級ホテル
海外の高級ホテルが好きなんです。どの旅でも、どこかの街の最高級ホテルに2連泊する、みたいなことを楽しみにしています。他の日程の宿泊は中級ホテルに泊まってセーブして、夢の連泊が旅のハイライトのひとつ。2泊3日の真ん中の1日は、あまり外出もせず、プールサイドでだらだらしたりして。贅沢。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅012:ヘイ、タクシー!
旅先ではタクシーによく乗る。本当に便利だ。昔は「話が違う!」と料金に関するトラブルもたまにあったが、旅慣れてからはそんなこともなくなって久しい。タクシーに乗って車窓からの風景を眺める時間は豊かだ。窓を開けると誇りがすごかったりするけれど。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅011:イモリ? ヤモリ?
イモリとヤモリの違いはよくわからない。イモリは両生類、ヤモリはハ虫類。ヤモリは漢字表記では『家守』と書くそうで、たいていインドではホテルの部屋などで見かけるからヤモリなんだろうな。よく目にするせいか、もうなんとも思わなくなってしまった。「おお、またお前か」くらいの感じ。慣れるとは恐ろしいことだ。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅010:シーク&カバブ
たしか、北インド・オールドデリーの老舗レストラン。店頭で焼かれるシークカバブにしばし見とれる。手際がよく、一種のショーのようだ。インドでは幾度となく見かけるこのシーク。四角形の太い棒はとても使いやすそうだ。焼いている途中にシークが左右に転がることはない。3度回転させれば4面が焼ける。見るたびにいつも欲しいと思う。探して買って帰ろうかな、と考える。でも、使うの? いつ? どこで? 諦める。それを繰り
もっとみるカレーの旅007:カリムホテル
何度も通っているカリムホテルというオールドデリーのレストラン。ここでヤギ肉の半身焼きを予約して7~8人で食べたのが懐かしい。料理自体がおいしかったのはもちろんだけれど、それ以上に料理にふりかけるチャットマサラというミックススパイスの風味が素晴らしく、ふりかけまくった。足りなくなって「チャットマサラを追加してほしい」とお願いしたが、二度と出てこなかった。店にあるマサラを使い果たしてしまったとは思えな
もっとみるカレーの旅006:キングフィッシャー
インドで飲むキングフィッシャー(ビール)は、おいしい。それは、沖縄で飲むオリオンビールのようなものだろうか。インドで食べるもので僕が最も好きなのは、冷えた(ここ大事!)キングフィッシャーと焼きたてのタンドーリチキンのセットだ。あれを越えるものにまだ僕は出会えていないかもしれない。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅005:市場のチキン
インドへ行ったら現地で料理をする。だから市場へ買い出しに行く。たいてい鶏肉はその場で捌いてもらうことになる。昔は抵抗があったがもう慣れた。鮮度抜群で、味が強く、料理にいっそう熱が入る。日本にいるときは丸鶏を買って自分で部位ごとに切り分けることにしているが、インドではなぜか、部位ごとに分けずにぶつ切りにして鍋に放り込む方が気分が出る感じがする。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅004:青いバナナ
南インドを旅すると本当によくバナナに遭遇する。青いバナナ、黄色いバナナ、赤いバナナ。これだけ収穫しているのだから、そりゃミールスに使うバナナリーフだって売るほどあるんだろうなぁ、と思う。
(ジンケ・ブレッソン)
カレーの旅003:火の粉
南インドのレストランで調理場を見学していたら、タンドールの口から火の粉が舞い上がっている。営業前に炭火を入れているという。どれだけ炭を入れたらこんなに火の粉が生まれるんだろう。僕は自宅にタンドールがあるが、あんなになるまで加熱したことはなかったなぁ。一度やってみたいと思っている。
(ジンケ・ブレッソン)