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カレーのヒント 023:沖縄の“ヒト”

沖縄でカレーを作ってきた。

やんばるアートフェスのクロージングイベントとして3日間、東京スパイス番長メンバーとヤギ肉のニハリを作った。やんばる野菜をどっさり添えて。
5日間の滞在を終えて帰京すると、思い浮かぶのは、たくさんのヒトの顔。本当にたくさんのヒトと会い、話した。楽しかったなぁ。

これまでもずっとそうしてきたことだけれど、去年の後半に改めて意識しなおしたことがある。それは、何かしらの依頼を受けたとき、それをやるかやらないかは、“ヒト”で決めるということだ。“内容”よりも“スケジュール”よりも“お金”よりも何よりも真っ先に“ヒト”を優先させて判断する。迷ったり悩んだりしたときも最終的には“ヒト”で決める。
どんな“ヒト”からの依頼なのか、どんな“ヒト”が関わるのか、どんな“ヒト”と臨めるのか、どんな“ヒト”に出会えるのか……。そうやって実行する結果、楽しい時間が過ごせる。

東京カリ~番長を立ち上げて20年、僕はそうやってきた。だから、内容に少々無理があっても工夫して自分たちの色を出してきたし、スケジュールが厳しくて体がヘトヘトになっても挑んだ。食材購入や準備のための経費はケチらずつぎ込んだ。だからなのか、カレーを作って販売して打ち上げでみんなで飲んだら、いつも手元にお金は1円も残らなかった(赤字の取組みも多いしね)。今回もそれは変わらない。20年経っても自分が同じ場所にいることは、ハッキリ認識できた。

昔と違うのは、向かった先で待っていてくれる“ヒト”から受け取る熱意の量。「待ってました!」とか「お会いできてよかったです!」とか「お話できて光栄です!」とか。やっぱり長くやっているとそうなっちゃうのかな。ちょっと困ってしまう。20年前も今も僕はたいして成長もないままだし、たいしたことしていない人間なので、「もっと適当に扱ってくださいね」といつも思う(ほんとに!)。

それでも待っていてくれる“ヒト”がいる場所に行けることは本当に嬉しい。また来たい、と思う。
“ヒト”で決めるんだ! と決めたことがとてもいい形で実現した。僕のほかにどこかで誰かが同じように“ヒト”で決めるんだ、と考えているのだとしたら、その“ヒト”には選ばれる“ヒト”でありたい、と思う。2020年に入って初の出張でこの体験ができたのは、とても幸先がいいなぁ。
それにしても、今回、沖縄で一緒にカレーを作った東京スパイス番長のメンバーの顔をよく見てみると、心なしか沖縄の“ヒト”に見える気がするな。特に真ん中と右側!

(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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