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カレーのヒント 036:レシピをオープンソースに

昨日か一昨日、ベテラン料理編集者さんとメッセージのやり取りをしている中で、「話はそれますが……」と言ってこんなコメントがあった。

「レシピをオープンソースに、という水野さんの考えがいま世界中に広がってますね。水野さんさすがだなあと思いだしてます」

確かにこのところ、あちこちでシェフがレシピを公開する動きが始まっている。僕が「カレーのレシピがオープンソース化されたらいいのに」と言い始めたのは何年も前のことだ。でも、それは別に先見の明があったわけではない。たまたま、偶然のことだ。あーあ、こうやってまた僕は買いかぶられる。僕の活動ポリシーは、昔も今も変わらない。

誰もやっていないことで、誰にも頼まれていないけれど、
どこかで誰かが望んでいるはずのことに全力を尽くす。

ただ、実際には誰もやっていないことなんて、世の中には存在しない。彼女からのメッセージにはこんなことも書かれていた。

「かつて水野さんが言ってた、『何かを閃いたとき、その瞬間に同じこと思いついてる人は世界に100人はいると思う。やるかやらないか。本当に行動を起こしたヒトが初めてのヒトになる』。この言葉もかみしめてます」

そんな偉そうなことを言ったのか、自分は……。まあ、でも、きっとこれもそうだと思う。そして、もっと言えば、僕は、「初めてかどうか」なんてどうでもいいのだ。「誰もやったことがないこと」だとある時点で僕が思い込むことで僕自身の気持ちにドライブがかかる。後は走れる。それだけのこと。オリジナルなんて存在しないとわかっているけれど、何かをしようと思いついたときに「そんなことはもうみんなやってるよ。キミがやったところで何の意味もないよ」みたいな心の声に邪魔されないように自分の思い込みを重視しているだけのことだ。あの編集者の過大評価をどこかで訂正しておかなくちゃな。

話は戻って、確かにこのところ、あちこちでシェフがレシピを公開する動きが始まっている。でも、カレーの世界ではまだ始まっていない気がする。だから、もっと今まで以上に具体的に進めてみようと思う。LOVE INDIAという取組みで、レシピをオープンにしていく新しいプロジェクトがまもなくスタートする。

賛同してくれるシェフ仲間がたくさんいることは本当に幸せなことだと思う。

(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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