カレーの思い出 277:ふたりで日本海まで

大学2年の時にサークルの先輩の家で初めて食べた「二日目カレー」です。私たちの大学は、中国地方の田舎にあって、たくさんの政治家を輩出している地方都市ではありましたが、大学の周りにはなにもなく、主な遊びは「ドライブ」でした。毎週末、サークルの部室に行くとだれかがいて、居合わせたメンバーで今日は日本海、今日は太平洋、今日は東シナ海と、地名や県名どころではない規模のドライブを繰り返していました。あるとき、いつものように部室にいってみると、珍しく誰もおらず、そのうちにあらわれるかと思い、一人で置いてある漫画を読んでいました。すると、一つ上の先輩が入って来ました。少しおっとりした、可愛すぎないでもこっそり人気のある女性のC先輩です。
誰もいないねなんて言いながら、少し緊張もしつつしばらく話をしていました。一回生で夏休みに免許をとったばかり、親のお下がりの中古車を乗り始めたばかりの僕が、どんなところにドライブするんですか?みたいな話をしているうちに、いっそ二人で日本海まで行ってみようということになりました。なんとあこがれのC先輩と二人きりでドライブです!
20年近く前のことなので、細かいところは記憶にないですが、数時間のドライブのはてに見た、日本海に沈む夕日は、今となっても忘れられない景色でした。その後、数時間かけて帰ってくるともう深夜も近くなっていました。食べ物屋も開いてなく、お腹が空いたねなんて話していると、C先輩が、「2日目カレー」ならあるけどと言いました。5人家族で、父親がカレーが好きではない我が家ではカレーはその日のうちに食べてしまうのが普通で翌日に持ち越すことはなく、当時の僕は「2日目カレー」というものを知りませんでした。先輩の家に上げてもらい食べた人生はじめての2日目カレーは、カレーがこんなに美味しいものだったのかと知ったはじめての味でした。ちなみに、お米も炊きたてを冷凍しておけば、チンして食べられると知ったのもこのときが初めてでした。さらにちなみに、その先輩が僕のはじめての彼女になりました。

→ごちそうさまでした!!!(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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