カレーの思い出 051:性格診断

友人と海外のキッチン付ホテルを使って旅行をしていたある晩に、カレーを作ることになりました。友人が市販のルーを使って作っただけなのに食べ慣れた味(家のカレーの味)とあまりにも違いびっくりしました。作り方が適当量の水に切った玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、肉を入れ、火が通ったところでルーをとかしていたのです。ルーの箱の作り方を見るだけで美味しい万人うけのカレーが作れるのに参考にしなかったようです。「カレー作りは性格が出るなあ…」と思った瞬間でした。

→ 確かにカレーの作り方は性格が出ますね。鍋に材料をすべて入れて火が通ったらカレールウ。その作り方はパッケージの裏で推奨しているものとは違いますが、それでもおいしいカレーになってしまうのが、あの固形ルウのすごいところです。僕は、料理教室などでは、「カレーを作るときには神経質になってください」と言っています。もしくは、「自分の中のできるだけ神経質な面を意識的に前に出してください」と。大鍋で豪快にざっくり作るのがカレーという料理のイメージにあっている感じもしますが、実際には、神経質に細かいところに気を配りながら作れる人の方がはるかにおいしくなります。鼻歌まじりに適当にやっているように見える腕利きインド人シェフは、たいてい、表に出ないところで実は、神経質に鍋中の状況をチェックしています。そのレベルのシェフになると、自然と手が動いてしまうから、眉間にしわを寄せて難しい顔をしたりしなくても、丁寧な味わいが作れるものなんですね。(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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