カレーの授業:第32期 in 沖縄・名護 レポート
★初開催となる沖縄「カレーの学校」は、やんばるアートフェスティバルの一環として、会場の体育館で行われました。
●1限目:カレーとは、何か?
毎期恒例のこの授業。好きなカレーは何?を生徒の皆さんから集め、それぞれについて水野さんが話題にして行きます。カレー店の話から世界のカレー事情まで縦横無尽に語り、カレーについての捉え方が広がります。
もうひとつは、あなたに取ってカレーとは?の質問。水野さんとリーダーも今までと違う答えを捻り出します。32期の皆さんはどうやら「幸せ」や「楽しさ」をキーワードにする方が多い様子で、校長も笑顔です。毎期この答えによって、微妙に授業の方向性を変えることもあるのだとか。
ちなみに水野さんは、飛び越えたと思っても次の段が出てきていつまで経っても飛び越えられない「跳び箱」、リーダーは、振り返るとカレーと共にいる自分がキラキラしているということで「青春」でした。
●2限目:やんばるカレー開発
まずは思いつくご当地カレーを皆で出し合い、色々な視点でラベル分け。各ご当地からクレームが来そうな採点も(笑)。
表にして、それを元にやんばるのご当地カレーを作るなら?を考えました。
東京帰ったらちょっとやんばるカレーを流行らせて、来年のやんばるアートフェスではこの授業内容を元にしたカレーを出すかも?とのこと。楽しみに待ちましょう!
●3限目:儲かるスパイスビジネス
東京スパイス番長リーダーのシャンカール野口さんをお迎えして、水野さん、リーダーとの鼎談。
シャンカさんが3代目を務めるインドアメリカン貿易商会とバラッツさんのアナン株式会社やナイルレストランとの関係、わりと真面目なビジネスの話、水野さんとの出会いの話、東京カリー番長参加や東京スパイス番長結成時の話、旅の話、シャンカさんの肩書きのひとつ「スパイスハンター」について一過言、ビジネスの顔として動くこと、スパイスの良し悪し…などなど、お付き合いの長い3人の話題は尽きず。最後にシャンカさんの野望を伺うと、インドに限らず世界のスパイスを活用していきたい、とのこと。
あっという間の90分となりました。
二日目の授業は、水野さんの将棋の名言の紹介からスタート。
『終盤は悪手の海を泳ぐようなもの』by中原誠
この言葉はカレー作りにも通じるものだとか。
●4限目:スパイスとは何か?
スパイスブレンドのワークショップを含む、第1期から必ず含まれる授業。さまざまなスパイスの形状、香りの性質などでの分類と、カレーに使うスパイスの基本的なブレンドのノウハウについて。受講者は3つの班に分かれてスパイスブレンドを実践しました。
●5限目:カレーの大量調理
同じレシピでも、4人分と40人分のカレー調理では何が違ってくるのか?短時間で効率良く大量のカレーを作るためのテクニックを、実際にカレーを作りながら解説しました。沖縄の食材を使って即興で出来上がったカレーはやんばるアートフェスの皆さんに振る舞われました。
●6限目:誰も知らないインド小話
東京スパイス番長のメタ・バラッツさんをゲストにお迎えして、水野さんとリーダーでお話を伺います。
「昔のイケメン顔」バラッツさんはお父様がインド人の、スパ番の中では一番のインド顔。お祖父様の薬局兼駄菓子屋の話からもう何だかおかしい。
インドの美味しくない学校給食の話、2015年発売の東京スパイス番長著「インドよ!」にも描かれているインド旅行の話、はたまた違う国の話をされたりと、聞いてるだけで旅をしている気分になれる授業でした。
インドの街角ですぐに居なくなるチャイ好きなバラッツさんのセンス・オブ・ユニークなお話は、ラジオ〝スパイス・バルーン〟でもたっぷり聴けますよ。