カレーの思い出 245:完全犯罪の瞬間

小学校五年生の時の家庭科で初めて作った料理がカレーでした。料理を作る経験を家でもしていなかったので、いつも母親がやってる事を自分もするというちょっと大人になった様な感覚があった事を思い出します。家庭科実習では男女混合の5人グループで作ることになりました。僕は運よく、クラスで1番可愛くて、頭も良い、みんなのアイドル的存在だった玲子ちゃんと同じグループになる事が出来ました。玲子ちゃんは成長が早く、胸も大きくなってきていて、当時の僕はもうメロメロでした。玲子ちゃんは僕に包丁の使い方を優しく教えてくれ、調理実習中は夢のような時間だったと記憶しています。そんな味も気持ちも甘いカレーが出来上がり、実習室のテーブルで食べる時間になりました。家からスプーンをそれぞれ持ってくる事になっており、グループで洗って、それぞれの席へカレーとスプーンの配膳をしました。その時、僕は目の前に置かれたスプーンが僕の物でないことにすぐに気がつきました。周りをよく見てみると玲子ちゃんの目の前に置かれたスプーンが僕のスプーンでした。という事は僕の目の前のスプーンが玲子ちゃんの物。絶対に自分から言わないと心に決めました。玲子ちゃんは気づかず、パクリ。それを見て僕もパクリ。完全犯罪の瞬間でした。洗って持って帰ったらお母さんにスプーンの種類が違う事を怒られ、結局、スプーンは元に戻されて宝物には出来ませんでした。そんな事でドキドキしたカレーの思い出です。

→玲子ちゃんにバラしますよ!(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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