カレーの思い出 241:しゃもじを振り上げ

お気に入りのタイカレー屋のカウンターに座っていた時の話です。ちょうどランチタイムで混雑している時間帯で、しかもホールにいたバイト君が新人だったらしく、オーダーの取り間違いや提供する順番の間違いが連発して、店内が混乱していました。
カウンターを挟んで自分の向かいで調理していた店主はかなりイライラしている様子でした。店主がバイト君に何か聞いても、バイト君はしどろもどろな答えしか出来ません。気まずい空気の中、こりゃ自分のカレーが出てくるのは時間がかかりそうだな、なんて思っていたその時。店主が突然しゃもじを振り上げ、バーンと炊飯器に投げつけて、「ちゃんと仕事してくれよ!」と大声で怒鳴りました。
自分の目の前で起こったその事態を見て、正直僕は店を出たくなりましたが、そうもいかず、そのままずっと気まずい空気の中で黙々とカレーを食べました。もちろんその日以降、その店でそのバイト君の姿を見ることはありませんでした。。。

→その日以降もその店に行ってるのが偉いですね。僕だったら、「その日以降、その店の姿を見ることはありませんでした」となりそう。僕の知っているインド料理店では、その昔、料理長のインド人がかなり怖い人だったらしく、タンドールでチキンを焼くときに使うシークという太い鉄串がよく飛んできた、と聞いたことがあります。スタッフに向けて、でも、スタッフには刺さらないように、という配慮があったはずですが、調理場の壁は穴だらけだったそうです。あれ、ほんとかな。作り話じゃない言いっぷりだったけれど。(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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