カレーの思い出 034:カレーのシミ

4月入社新入生は、研修と云う事で、得意先のカレーデモンストレーションに行かされます。セレブマダムが多いその店は、通路が狭くて、やっと作ったスペースで始めたところで、或る子連れマダムにお勧めした処、同行のお子様にと云われ、手渡ししたら手がすべってこぼしたカレーがマダムのドレスに一寸かかってしまいました。謝っておゆるし頂き、その場は済んだのですが翌日お店からの電話で、お客様にドレスのクリーニング代の支払いを要望されました。仕方がないと上司の了承を得てその金額を聞いてビックリ!? 一ケタ違うんじゃないの?となりました。何でもフランスのオートクチュールの製品だそうで…お帰り后、つまみ洗いのつもりで石鹸液に浸した処パアーっと一面まっ赤になったのに驚かれたようです。カレーのターメリックに石鹸のアルカリが反応したのですね。濯げば元の色になるのに。それ以降、デモンストレーターのマニュアルに、次の一項がアンダーライン強調で加わりました。子供さんには絶対渡さぬこと。カレーデモのマニュアルにはこれ以外にも彼らの体験から生まれた項目がいっぱいあります。


→ フランスのオートクチュールにカレー。恐ろしい……。ターメリックの黄色が赤くなるのは、僕も最初に経験したときにうろたえました。僕はタマゴと一緒に調理して料理が赤くなってびっくりしたのですが。それも同じ反応なんだと思います。ターメリックの黄色は紫外線に当てると消えやすくなると言われていますね。僕は普段、白いシャツしか着ないと決めています(洋服のことを考えるのが面倒なので)。「カレーのしみがつきませんか? 大丈夫ですか?」とよく聞かれるのですが、僕の服はほとんどすべてにカレーのシミがついているので気にしていません。「すべての洋服は僕にとってエプロンみたいなものなので」と言っています。本当に気にせず着ています。楽でいいですよ。(水野仁輔)

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別名“カレープレーヤー”養成所。入学すると50人の仲間(同級生)に出会える。授業に出るとカレーの未知なる魅力に翻弄される。卒業すると500人以上の仲間(卒業生)ができる。つまり楽しい日々はずっと続く。そして校長の僕は取り残されてちょっぴり寂しくなる。そんな学校です。水野仁輔

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