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カレーのヒント

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水野仁輔が日常生活のふとした体験の中から、カレー活動のヒントになりそうなものを見つけて、思いのままに綴っています。日記みたいなもの?
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2020年5月の記事一覧

カレーのヒント 045:イートミー出版の窮屈なモノ作り

カレーのヒント 045:イートミー出版の窮屈なモノ作り

10数年前にイートミー出版という自主制作レーベルを立ち上げたのは、「何よりもモノ作りを大事にしたい」という考えからだ。時代が変わればツールやサービス、メディアは変わる。ただ「発信の仕方や場所」がどうなろうとも「モノを作ること」は普遍的なことだと思った。だからそれを訓練し続ける場所が欲しかった。

たぶん、そこが発端だったから、イートミー出版では、以前も今も非常に窮屈なモノ作りを自分に強いている。具

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カレーのヒント 044:紙じゃないと書けないのだ

カレーのヒント 044:紙じゃないと書けないのだ

『インド即興料理旅行2020 ~チャローインディア~ 煮込み編』の執筆がラストスパートに差し掛かっている。

まいどのことだけれど、まずPCに5万字ほどの原稿を書きなぐる。その後、何度も何度も読み直して修正を加えていき、加筆修正のうえ、最終的に4万5000字ほどに収斂するのが僕のやり方だ。今回のその方法を取ったのだけれど、どれだけ読み直しても修正する手があまり動かない。

結果、目がPCモニター上

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カレーのヒント 043:新刊・献本・挨拶・状

カレーのヒント 043:新刊・献本・挨拶・状

確か今日か明日あたり?に今年の新刊『スパイスカレードリル』が発売される。
著者献本分というのが20冊程度あるので、各種グループで一緒に活動している仲間たちに送ることにしている。が、少し距離のある人も含めてまとめて送るため、挨拶状はちょっと硬い文章になる。
この文章を書いているときにいつも思うのは、本書を説明するなら「まえがき」や「あとがき」にある通りなんだよな、ということ。とはいえ、意外とまえがき

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カレーのヒント 042:さよならクロニクル

カレーのヒント 042:さよならクロニクル

10年くらい前のことだろうか。
三軒茶屋にときどき行っていたBARがあった。そのマスターから、こんなことを言われた。
「水野君はカレーのOSを作ったんだ、と僕は思う」
マスターは、日本のインターネット黎明期に活躍した“その業界では有名な人”だったようで、すっかりそんな世界からは足を洗っていたようだけれど、彼なりの表現方法だったんだと思う。
当時の僕は何を言われているのかわからず、説明を求めた。する

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カレーのヒント 041:調理時間≒自由時間

カレーのヒント 041:調理時間≒自由時間

「水野さんは、いつ寝ているんですか?」

これまで幾度となく質問されていることだ。
どうしてそんな疑問が出るのだろう? 僕は普段から、「忙しい」とは口にしないように気をつけているし、実際、たいして忙しくはない。でも、忙しい人だろうというイメージがあるのかもしれない。アウトプットがちょっと多めだから、なのだろうか。

「水野さんは、何人いるんですか?」

と言われたことも何度もある。
でも、本当に忙

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